ダメージディスクのリッピング
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はじめに
ここでは、筆者の測定のページに掲載した今までのダメージディスク関連の検証を元に書きますが、ダメージにもいろいろ種類があるので、必ずしも断定するものではありません。皆さんの沢山の検証をお待ちしています。
また、非常にストライクゾーンの狭い話でもあります。軽度のダメージなら特別なリッピングをする必要はないですし、重度のダメージなら特別なリッピングをしてもリッピングできません。中程度のダメージに限った話です。
ドライブによるエラー訂正
ドライブ単体でエラー訂正をしています。まずはこれが基本でしょう。
ダメージディスクのリッピング性能はドライブによって違います。一般的に、昔のドライブはダメージディスクに強く、新しいドライブは弱い、傾向があります。もちろん、例外もあります。
CDプレーヤーだから弱いという傾向は見られません。読み直しが必要なほど酷いエラーはほとんどないからだと思われます。
ダメージディスクのリッピングで、ソフトを語る方が多いですが、ドライブのほうが影響が大きく変な負荷もかからないので、ソフトよりドライブを選んだほうがいいと思います。
ソフトによるエラー訂正の強化
エラー訂正を強化する機能を持っているソフトがあります。
読み直す回数を増やしたり、読み方を変えたり、するようです。
- わりと簡素(iTunesやWindows Media Player など)
- かなりしつこい(Exact Audio Copy や dBpoweramp CD RipperなどにあるSecureモード)
- 特定ドライブ専用(PioneerのPure Read、PlextorのPlextoolsProfessionalのDAEエラーリカバリーオプション)
- 効果は、1 < 2 < 3、のようです。
- 酷いダメージがあるCDを2でリッピングすると、とても時間がかかります。
- そんなCDを3でリッピングすると短時間で済みます。
ダメージディスクの救済処置なので音質に寄与しないのはもちろんですが、ドライブに負荷をかけるので普通のCDには使わないほうが良いと思います(特に2かな)。
ドライブとソフトの相性
稀にあります。ドライブに合ったコマンドを正しく発行できないのでしょう。
ブルースクリーンになってしまうこともあれば、中程度のダメージに極端に弱くなることもあります。
Pure Readに関する誤解
・本来、ダメージディスクをなるべく正確にリッピングする救済のための機能ですが、通常のCDの音が良くなるような誤解が広まっています。これも、「CDはデジタル的に正確に読めていない」誤解がベースにあるからでしょう。
「原音再生」などと安っぽいオーディオ機器みたいなコピーがいけません。まるで誤解を誘っているようです。
・最近のPioneerドライブはダメージディスクの読みが元々弱いので、Pure Read を使ってもたいしたことはないようです。