オーディオ・レコーダーを使う
--- マランツのCDR620とCDR630を使ってみました --

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単に比較試聴なので、本来なら雑記ですませるところですが、「PCとどちらが良いの?」というのは、基本的な疑問ですので、こんなページを作ってみました。

PCで始めたいきがかり上、PC用のRドライブをずっと使用してきました。内心、(オーディオ用の方がいいんじゃないか)、とか、(いつか比べてみたいなぁ)と思いながらも、ずるずると・・(^^;; こうなると逆に、「オーディオ・レコーダーはPCとは雲泥の差」などと言われると、対抗心がメラメラと燃えたりしました(笑)。

最初に比較できたのは、R.さん主催の第一回試聴会でした。オーディオ・レコーダーが2機種あり、2日間自宅試聴できました。
その時は、らしさはあるものの、いまいちに感じられました。オーディオ用のいいところは認めつつも、PCのRドライブもなかなかやるなぁ、と。

そろそろ、筆者のCD-R熱も冷めてきたようです。できれば、バラックで広がっている実験的なPCを実用的にまとめたいと思っています。いつまでも机一つ占有してるわけにいかないなぁ、と・・。コンパクトに収まるオーディオ・レコーダーはやっぱり気になる存在です。ようやく使ってみました。


今回のオーディオ・レコーダー


Marantz CDR620の画像

MARANTZ CDR620

業務用上級モデル。これより上級?(もしくは先代)のマランツCDR-1やパイオニアのRPD-1000などが、古過ぎて今ではほとんどがジャンク同様ということから、実質上現在の最上級クラスと言えるでしょう。
PCのSCSIドライブとしても使用可能で、パンフによれば、Win3.1、Win95、Mac用に、EasyCDProMMというソフトを添付したパックも販売されていたようです。SCSIがないモデルがCDR615とのこと。


Marantz CDR630の画像

MARANTZ CDR630

業務用としては普及モデルでしょうか、CD-RWも使用できます。電源インレットプラグがめがねですし、付属の電源ケーブルが細いのはいただけません。


焼き環境

今回の焼き環境とドライブ

No, 比較 PC OS SOFT ReadDrive BurnDrive Method
1 今回 オーディオレコーダーとして使用 PX-W1210TS CDR620
CDR630
x1 CD Syncro
2 比較対象 焼き専用PC Vine Linux 2.5 CDDA2WAV
CDRECORD
CDR102
CDU924S
CDU948S-RJ
PX-R820T-RJ
x1 On the fly
3 PC-DOS 2000 CDRWIN3.8G 16bit CDR620
CDU948S-RJ
x1 CD to HDD to CD-R
4 通常PC Windows2000 SP3 PlexToolsPro2.17a DW1620 PX-712A x4 On the fly
読みドライブにPLEXTOR PX-W1210TSを使用。SPD/IFからPC用デジタルケーブルで引き出し、コアキシャルのDEGITAL-INPUTに接続。-RJは、お試しリジッド化ドライブ。
CDR620をパソコンで使う際、Linux環境のCDRECORDでは扱えなかったので、DOS環境でCDRWINを使用した。ドライブ名はCDD2000と表示される。

使用したPCの主要スペック

  焼き専用PC 通常PC
CPU Pentium 75 Celeron 1.0A
マザー ASUS P/I P55T2P4 rev2.1 ASUS TUSL2
メモリー 72Pin SIMM 1bank16M x2 DIMM 2bank 256M x2
電源 無線用リニア電源 Seventeam ST301HR
SCSI ADAPTEC AHA 2940U x2 なし
HDD Seagate ST15230N(SCSI-2) 型番?? ATAで7200rpm
光学ドライブ設置 外付 内蔵
光学ドライブ電源 無線用リニア電源(PCと共用) ATX電源より
通常PCといっても、現在の基準からみれば、CD-R焼きに向いた構成です。

使用メディア

Fuji 12倍速メディアパッケージの画像
FUJI 12倍速(TDKのOEM)

使用した音楽ソース

「風の告白」パッケージ画像 「クルー」パッケージ画像 「彼方の閃光」パッケージ画像 「展覧会の絵」パッケージ画像
「風の告白」
リリアナ・エレーロ
「クルー」
セウ・ジョルジ
「彼方の閃光」メシアン
ラトル指揮 ベルリン・フィル
「展覧会の絵」ムソルグスキー
ブロンフマン(piano)

音質評価

CDR620,CDR630の両者共、音の分離が良く、ストレート、立体的で、音楽が生き生きしています。音色的には、CDR620がモニター的な音、CDR630は高域が艶やかなマランツによくある?タイプです。値段相応に、CDR620はビンテージドライブのような深い音楽表現が可能ですが、CDR630はやや物足りません。
それでも、今回の4と比べるとだいぶ鮮明で、現行の一般的なPCと比べれば、「雲泥の差」と呼ばれても不思議ではないでしょう。

いままで筆者が工夫してきた「焼き専環境+ビンテージドライブ」(2や3)と比べると、CDR630では役不足です。長く聴いていると飽きてしまいます。CDR620で同等ではないかと思います。

感想

安いレコーダーは、ストレートな音ではあるもののおもちゃみたいな音なのであまり薦められません。恐らくコストの関係で良いドライブが使えないのでしょう。今回のように少しでもハイグレードになると専用設計の強みが効いてきて、PCでは簡単に追いつけない音になります。良い音が欲しい場合、最も簡単な選択でしょう。アナログ音源のCD化も容易です。

総じて、ドライブ以外の環境はオーディオ用が有利、ドライブ自体はいろいろ選べるパソコンが有利に思います。


juubee's おぼえがき © by juubee アドレス画像 作成 2005/9/17 体裁改訂 2008/1/11