白山 加賀禅定道

2013/9/22 登り:砂防新道からエコーライン経由で室堂 5時間 下り:加賀禅定道 10時間

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歳をとったせいか、山もあまり遠くは億劫だ。だから白山が多くなる。勝手がわかっていることもある。夏にも予約したが台風で断念、秋山となった。メイン登山口の別当出会と山頂の往復ルートは善男善女?で秋も混雑するが、そこを外れれば人も少なく、静かな山旅が楽しめる。

信仰登山華やか?なりし頃、白山には3つのメインルートがあった。1つは岐阜県奥飛騨の長滝神社を起点とする美濃禅定道、1つは福井県の平泉寺を起点とする越前禅定道、そして今回の石川県鶴来市の白山比盗_社を起点とする加賀禅定道だ。白山の北にはこの他にもいくつかコースがあり、いづれも長いので、下山に用いられることが多い。今回下るのは加賀禅定道の山岳地帯だけだが、それでも一般には1日で歩くコースとしては最長の18kmになる。

1日目

5時起床。6時20分に中宮温泉と岩間温泉の分岐に到着。帰り用に自転車をデポした。山麓の交通の便が良くないので、いつものように、自転車をつなぎに使うのだ。急いで瀬女道の駅まで戻る。金沢駅発、別当出会行きの、時刻表では7時40分だが8時にようやく到着したバスに乗り込んで、別当出会には9時着。9時15分に登山開始。

中飯場になんと30分で到着。普段なら大休憩するが、調子がいいので立ったまま小休止して歩き出した。が、どこかおかしい。しばらく行ったところでやっぱり大休憩となった。どうやら、ダブルストックで体が安定するので、足元が十分でないまま委細構わず歩いてしまうことが原因のようだ。手に頼りすぎず、足の運びを大事にしたら、ペースが少し戻った。遅くなるのは仕方がない。登りにストックは不要かもしれない。甚之助ヒュッテに11時着。

ここでザックからD40を取り出す。一眼デジカメは山登りにはとても邪魔と思いつつ、持ってきてしまった。ここまで来たら後は日暮れまでに室堂に着けば良いのだ。そう思って写真を撮りつつゆっくり進んだ。

時期も少し早いが、もみじもいまいちのようだ。あまり鮮やかでない。それでも、地味ーな味わいがある。そう思いながら、エコーラインから弥陀ヶ原を経て室堂に14時着。17時20分の夕食まで、室堂平を散策した。一人でなんだかとても寂しかった。

2日目

ご来光を拝みに行く人達の騒ぎをやり過ごして、5時半起床。まだ寒い中、室堂前広場でグレープフルーツの朝食。やはり自炊小屋横の便所は綺麗だった。水を汲んで6時に出発。

大汝の麓で中宮道を分けると、周りに人はいなくなった。七倉の辻を中心とした雄大な景色が次第に近づくと、昨日から感じていた寂しさはなくなり、(山へ来て良かった)と思った。七倉の辻に8時着。ここで、道が3つに分かれるが、今日はまっすぐ、ここで加賀禅定道に入る。四ツ塚山のお花畑は長い間に靴で荒らされて復帰させるためにロープの道がついている。その下り、長坂の頭で、これから歩く道が一望できた。

2158mのピークを巻く道は、夏には素晴らしかっただろうチングルマとアオノツガザクラの草原だった。文字通り尾根上に位置する天池はイワイチョウのもみじが美しかった。そしてずっと、対岸?の広大な清浄ヶ原が見えた。

お昼は奥長倉避難小屋と決め、美女坂を降りていくがなかなか着かない。どうやらこのあたりからかなり足に来ていたようだ。ようやく、11時45分に到着。ここで、歩きやすくするためにカメラをザックに収める。大休憩の後、しかりば分岐までが遠かった。少しの登りでも足が上がらない。体をなだめすかせるようにして、1歩1歩登っては登りきって尻餅をつく、そんな繰り返しだった。

しかりば分岐からのハライ谷尾根は下り一方で適度な傾斜の歩きやすい道だった。桧新宮を過ぎたあたりで、前方30mに熊が3匹いたが、鈴を鳴らしながら近づくと登山道から出ていった。振り返らず、足を速めず、なるべく普通に降りた。
16時に下山。ヘトヘトだったので、自転車で12km離れた車のところまで走るのが辛かった。最近体調がいいので体力に無意味に自信を持っていたが、あえなく惨敗。これからは、一眼デジカメでなくコンデジにしようと固く決意するのだった (^^;;

juubee's おぼえがき © by juubee アドレス画像 作成 2013/9/28