C2エラーの意味がバラバラ
はじめに
音楽CDの状態を確認する方法の一つに読み取りエラーの測定があります。CDには他にも測定項目はありますが、専門的な機械が必要だったり、測定結果をどう扱えばいいやらわからなかったりする中、読み取りエラーの測定はそのどちらにも比較的優しく、一般ユーザーにとって非常に強力なツールになっていると思います。
ところが、混乱があります。どうやら、測定ソフトによって意味が違っていたりするようなんですね。そこで、ちょっと確認してみました。わざと状態の悪いCDを測定していますので、皆こんなだと思わないで下さいね。
なお、これは昔雑談に書いたのを再構成したものです。新たな測定ではありませんが、確認の意味もあって、こちらにも載せておきます。
基礎知識?
CD-R品質チェックサービスというページによりますと、音楽CDや音楽CD型式のCD-R(W)で、
- C1エラーにはE11,E21,E31、C2エラーにはE12,E22,E32、がある。
- C1段階のE11,E21、はいづれも訂正され元通りに復元される。
- C1段階で訂正できなかったE31は、(分散していたクロスインターリブを解除された後)C2段階でエラー訂正される。
- C2段階のE12,E22、はいづれも訂正され元通りに復元される。
- C2段階でも訂正できないエラーをE32とする。
PlextoolsPrefessional(以下、PTP)
筆者が最も信頼しているPlextorのツールです。
マニュアルの80ページに、
> Q-Check C1/C2 TestではC1:BLER、C2:E22、CU:E32として表示されます。
と、あります。
具体的に見てみましょう。以下の2つの測定をご覧下さい。
ある音楽CDを、PX-760Aを用いてPTP2.36で測定したものです。
同じ音楽CDを、同じPX-760Aを用いてQpxTool0.7.1_007で測定したものです。
PTPの明細をQpxToolが示している格好です。両者でやや値が違いますが、ドライブは同じなので、測定毎のぶれでしょう。
PTPの C1=7635、QpxToolの E11=5956, E21=623, E31=1193,これらを合計した BLER=7772
PTPの C2=61、QpxToolの E22=51
結果は、PTPのマニュアル通りになっているようです。
なお、PX-760A + QpxToolには改ファームが必要ですので、良い子の皆さんは真似しないで下さいませ(笑)。PxScanと同様だと思うので、712Aや716Aならそのままでいいかと。
Opti Drive Control


上のDisc quality の明細を 下のCD Bler が示している格好です(これにも測定毎のぶれは見られます)。
Disc quality では、C1はPTPと同様にE11+E21+E31、C2はPTPと違ってE32に該当するようです。
だけど、すべてをまとめて表示してしまう CD Bler のグラフでは何がなんだかわかりませんね。この点、前身?のDisc Speedのほうがいいですかねェ。でもこちらの数値は別ウィンドウですしねェ。


まとめ
読み取りエラー 意味の違い | |||
C1エラー | C2エラー | CUエラー | |
---|---|---|---|
CD-R品質チェックサービスのページ | E11+E21+E31 | E12+E22+E32 | そんな名称がない |
PX-760A + PTP | E11+E21+E31 | E22 | E32 |
PX-760A + Opti Drive Control | E11+E21+E31 | E32 | そんな名称がない |
- C1エラーは、C1段階で観測されたすべてのエラー。C1段階で訂正できないエラーも含む。
- C2エラーは、何を指しているのかバラバラ。
- CUエラーは、もしかしてPlextorの造語?
あくまでここで見た範囲でのことですが、こんな感じでしょうか。
簡略化したためにかえってわかり難くなったような・・(笑) 特にC2エラーが何を指しているのか、よく確認したほうが良さそうです。